滋賀の英文観光地図パンフレット

左が旧版、右が最新版の英文Map of Shiga。

社団法人びわこビジターズビューローが発行したMap of Shigaの英文地図のパンフレットを拝見しました。旧版と比べると英文が全然改善されてない。形だけが変わっていて中身がそのまま。

旧版のMap of Shigaのよくない英語をそのまま流用されている。むしろスペルミスや間違っている文法が増えている。Native speakerによるcheckがやっていない。

地図には近江八景と琵琶湖八景が強調しているけど、これらは観光の目玉にならない。残念ながら、広重が見た詩的な近江はもうありません。琵琶湖八景を当てにする観光客も少ないと思います。県庁の英文観光ページにも同じです:http://www.pref.shiga.jp/multilingual/english/about/attractions.html

地図(と県庁のHP)に強調して欲しいのはまず国宝。寺院と神社は勿論、高槻の国宝の観音さんもいかが?そして戦国時代の史跡。特に大河ドラマに登場した場所。広重が好きなら宿場町もハイライトしよう。あとは各市町の観光案内所(電話番も)、自転車が借りれる駅(載れる道も)、道の駅(物産センター含む)。なぜJTBやKinki Nippon Touristのofficeがあるけど自分の案内所と物産センターが載ってないのか?

地図の裏面(下の写真)は滋賀の観光スポットを簡単に紹介しているけど、とても物足りない。滋賀の魅力が十分に伝わってこないし、全市町の名所が載せていない。高島市、米原市、日野町などが全然載ってない。お祭りの紹介もゼロ。英語もずさん。”Biwako Hana Funsui”にある”ajutages”っていったい何?

そしてなんと琵琶湖も全然紹介してない。どういう湖とか、基本的な説明なし。近江舞子も竹生島も全く紹介なし。Biwako Visitors Bureauの名称にも地図の表紙にも「ビワコ」があるのに紹介してない。あんだけ「Biwako, Biwako, Biwako」ばかり言っているのに。

しかし、滋賀は琵琶湖だけじゃない。県民も「琵琶湖」より「滋賀」の名称が圧倒的に好んでいます。Shiga Lakestarsのプロバスケチームの名前も投票で決まったけど、Biwako Lakestarsは全くダメだった。琵琶湖は国立公園にもなっていないし、摩周湖や十和田湖のように「美しい湖」というイメージが全国的にありません。滋賀県すら聞いたことない外国人にBiwakoと言ってもピントこない。Ninja, samurai, National Treasuresの方がずっと通じやすい。

滋賀の総合的な観光案内パンフを作りたい場合、別紙にするべき。地図は地図だけにして裏面には主な市街の拡大地図が望ましい。

Map of ShigaはやはりBVBのHP/FBと同じ性質である。形だけで中身が不十分。企画と実行がよく考えていない。せっかく奇麗に印刷したのに、もったいない。

この他の指摘と意見は下記にまとまりました。今度の改訂版に参考になればと思います。

表紙

  • Map of Shigaの名称をMap of Shiga Prefectureに。なぜかというと、信州の志賀高原とよく間違われる。
  • Lake Biwa JapanをLake Biwa, Japanに。
  • 相応しい滋賀の観光キャッチコピーがあったらいい。
  • 滋賀は日本のどこにあるか分かるように日本の地図に滋賀がマークされた小さい地図もあるといい。

裏表紙

  • “Access Map”の”Access”は和製英語です。正しい英語は英文ガイドブックなど参考してください。
  • By Train, etc.の見出しですが、etc.は見出しに使わない。アクセスの説明も不十分。新幹線駅の利便性や京都からの電車乗車時間などもっと優しく説明しよう。
  • Tourist SectionをTourist Information Officesに。県内にある全ての観光案内所を掲載してください。文字をもっと小さくしたら入ると思う。なぜ高島市が載っていないのか。あんなでっかい市の観光案内所の案内が何でない?
  • 英文住所にある”City”や”Town”は不要。でもShigaが必要。
  • コロン(:)の後に必ず一個のスペースを入れる。Tel: Address: など。

表面(地図)

  • ローマ字やスペルミスが多数。よくチェックしてください。
  • 県内と県外の部分が両方緑色となっているため、県境が見にくい。旧版の地図の方が見やすい(県外が白い)。市町の境も非常に見にくい。
  • 強調している近江八景はローマ字で英語になっていない。Karasaki no Yauの意味は分かる訳ない。分からないものを載せても意味がない。
  • サイクリングロードも色付きで表示するとより使い物になる。(この他の指摘は上記。)

裏面(下の写真を参考)

多数言い回しが悪い英語がある。たとえば:

  • “Hikone Castle”にある”350,000 koku”と言ってもkokuの説明が必要。”Hikone Castle is considered”もおかし。2007年の400年祭(開催中)のこともまだ載っている。
  • Enryakujiに”registered as a world inheritance”はWorld Heritage Site。
  •  Sightseeing Guidance of Shiga PrefectureとMajor Tourist Sightsの違いが分かりません。同じことですよ。

その他

  • 旧版の地図と比べるとA4版は不便。例えばサイクリングしているとき。
  • 地図には観光スポット、ホテルなどの紹介は大津に片寄っている。湖北の方が湖が奇麗のにあまり強調されていない。大津に関しては大津市観光協会の英文パンフで十分。
  • 英文地図や外国語パンフは県内の全ての観光案内所へ配布するべき。大津駅の観光案内所だけに置くことは不公平と不便。
  • 観光案内所に外国語でEnglish map availableのような標識も置くか外国語パンフレットを誰でも見えるところに置く。
Map of Shiga

Map of Shigaの裏面。クリックすると拡大できます。

上記のアドバイスは別に素晴らしいアイデアではなく、ごく当たり前の常識事項です。僕はなぜここまで気にしているというと、滋賀へ訪れる外国人の友人にこんな英文パンフレットを上げると恥ずかしいからです。滋賀ってしっかりしていない印象がする。悪いイメージに繋がる。例えば、変な日本語の観光パンフレットを日本人の友人に上げたいと思いますか?